focus on 035
こんばんは。今日の更新は『focus on』という短編集です。
twitterで#twnovelというハッシュタグを付けて投稿する“ついのべ”というものをふと思いついたときに書いては投稿していたのですが、それで短編集をつくろう、と思ったのがきっかけです。初めは本にしようと思ったのですが、私が書いたらすぐに読んでほしいタイプなため、我慢できずサイトにupすることにしました。
140字という少ない文字数の中で表現するついのべは、その分色濃く、密度の高い感情が込められるような気がしていて、私がついのべを書くときはいつも一人称で書くようにしています。『focus on』一人の人に焦点を合わせ、語り手の気持ちをより深く書くことをテーマにやっていこうという思いも込めてこのタイトルを付けました。
書けそうなものから書いていくため、更新は番号順ではありませんが、今まで書いてきたついのべも目次ページで見られるようになっています。
今日更新したのは35番目の『一夜』というお話です。
眠れない夜って言ったっていつの間にか眠っていて、知らないうちに朝が来ている。寂しくたって毎日毎日やる事があって、そうしているうちに夜になる。一人、布団に入っても、自分の体温で温められた毛布は冷たくない。そんなもんなんだ。だけど、それがすごく、切ない。 #twnovel
— 篠崎春菜 (@shinozakiH_180) 2016年9月8日
focus on 一花
私は感情移入しながら話を書くタイプで、この話を書いているときは本当にずっしりと重い気持ちになりながら書いていました。彼女の抱える寂しさは、普段は気にも留めないのに、体調の悪いときや誰かと喧嘩したとき、何かがうまくいかなかったとき、そんなときに感じてしまうような、とても身近な誰にとってもすぐ隣にあるようなことなのではないかと思います。『focus on』のシリーズとして1番初めに書いた作品であることも合わせ、彼女には“一花”という名前を付けました。一人一人に注目して書いていく中で、誰もが一輪の花であるという意味も込め、そして、彼女の人生において彼女が主人公であることも織り交ぜて。よりリアルに、より鮮明に、一花という女性の感情を描けていたら幸いです。